アルデック、Embedded World 2017でXilinx Zynq SoC FPGAデザインのエンドツーエンドHW/SW協調検証を展示

Date: 2017/03/07Type: Release

Nuremberg, Germany - 2017年3月7日 – ASIC/FPGAデザイン向けHDL混合言語シミュレーションとハードウェア・アシステッド・ベリフィケーションのパイオニアである Aldec, Inc. (以下「アルデック」)は、ドイツのニュルンベルクで2017年3月14~16日に開催される Embedded World 2017 で、Xilinx® Zynq® SoC FPGA と ARM® Cortex® A-9 コアからなるエンドツーエンドHW/SW協調検証ソリューションを紹介します。

 

ソリューションはまずアプリケーションとドライバのHW/SWの協調シミュレーションから始まります。アプリとドライバはオープンソースのQEMU ARMプロセッサ上でエミュレーションされ、HDLは Riviera-PRO™ で実行されます。検証では、Riviera-PRO上でハードウェアブレークポイントを、QEMUでソフトウェアブレークポイントを設定した上で、GDBデバッガとRiviera-PROでドライバ、カーネルおよびHDLを同時にデバッグできます。プロセッササブシステムとFPGAファブリックの協調シミュレーションが成功したら、TySOM Zynq ボードで最終的なSoCチップ検証に進めます。

 

アルデックのソフトウェアプロダクトマネージャ Radek Nawrot のコメント:
「QEMUとRiviera-PROをつなぐアルデックの QEMU Bridge で、FPGAのカスタムIPとQEMUの統合とシミュレーションがとてもシンプルになりました。QEMU Bridge はSystemCのTLMトランザクションをAXIに変換、またその逆を行い、協調シミュレーションの高速インタフェースの役割を果たします。」

 

アルデックのマーケティングディレクター Louie De Luna のコメント:
「ARMプロセッサのBFMは単純化されていて機能に制限がありますが、その代わりにバイナリの動的トランザクションを用いるQEMU ARMエミュレータを使うと、高速かつ精確なエミュレーションが可能になります。ソフトウェアチームもハードウェアチームも、シミュレーションとSoCチップ検証を同じ環境でできるようになりました。これでFPGAに何度もインプリメントして実行する必要がなくなりました。進化の早い組込みデザインに必要となる検証の合理化が可能です。」

 

アルデックのハードウェア部門ゼネラルマネージャ Zibi Zalewski のコメント:
TySOM™ にFMCドーターカードを付け、エンベデッドビジョン、IoT、ソフトウェア定義無線などをターゲットにした専門のリファレンスデザインを用意した製品ラインナップを、Embedded World 2017でご紹介します。アルデックのZynqボードとリファレンスデザインには、分かりやすいチュートリアルも付いていて、製品化までの道筋も分かりやすい、理想的な組込み開発プラットフォームです。」

 

Embedded World 2017のアルデックのブースにお越しの方には、QEMU、Riviera-PRO および TySOM Zynq ボードで構成した、次のエンドツーエンドHW/SW協調検証フローをご紹介します。

 

  • HW/SW協調シミュレーションのQEMUフロー MIPI CSI-2 HDL コアをベースにしたリファレンスデザインでは、QEMU ARM-Cortex A-9上で動作するLinuxのアプリケーションから、アルデックのQEMU BridgeとAXI BFMを通してRiviera-PRO上のMIPI CSI-2 HDL コアにスティミュラスが送られます。サンプルのHW/SWブレークポイントが挿入され、GDBデバッガとRiviera-PROによる同時デバッギングが可能になります。
  • ADASマルチカメラ・サラウンドビュー リファレンスデザインはTySOM-2-7Z045 EDK + FMC-ADAS + FMC-Visionで構築され、First Sensor® Blue Eagle™ カメラ4台からのビデオストリームをすべて同時に、リアルタイムでキャプチャし、処理して表示します。リアルタイム処理を実現するために、コードの中で最も計算負荷の高い部分はARM Cortex-A9からZynqデバイスのFPGAロジック部分にオフロードされています。この配分はXilinx SDSoC™ で行いました。高速化される部分はエッジ検出、色空間変換、フレームマージングなどのタスクです。
  • IoTゲートウェイ TySOM-1-7Z030 EDKで作成したリファレンスデザインは組込みLinuxホスト・コア上で動作します。LinuxホストはインターネットLANまたはWAN (有線またはWi-Fi接続)をサポートし、IoTアプリケーションで指定された、Amazon Web Service (AWS) のMQTTプロトコルなどのクラウドプロトコルを処理します。IoTゲートウェイはPersonal Area Network (PAN) 構築に使われる色々な有線・無線接続プロトコルをサポートしています。PANはBluetooth, Z-wave, ZigBee, Wi-Fi, USBなどのエッジレイヤ・デバイスで構成されます。
  • 顔検出 リファレンスデザインは TySOM-2-7Z045 EDK + FMC-ADASで構成されたシステムで動作します。リアルタイムのビデオストリーミングは、解像度1280x720, 30fpsでHDR-CMOSイメージセンサから取り込み、Xilinx Zynq-7000 SoC FPGAで処理します。このFPGAにはハイパフォーマンスなARM Cortex-A9デュアルコアプロセッサが搭載され、FPGAファブリックと連携しながら動作します。リアルタイム処理性能の目標を達成するために、コードの中で最も計算負荷の高い部分はARM Cortex-A9からZynqデバイスのFPGAロジック部分にオフロードされています。この配分はXilinx SDSoC™で行いました。高速化される部分はエッジ検出、色空間変換、フレームマージングなどのタスクです。  

 

TySOM™ 組込み開発キットについて

TySOM™ EDK は、IoT、組込みビジョン、UAV、自動車などの組込みアプリケーション向けに高性能なRTLシミュレーション・デバッギングを必要とする組込み開発者向けのソリューションです。TySOMキットは高性能検証プラットフォーム Riviera-PRO™ と Xilinx® Zynq™ 開発ボードなどで構成されます。ボードにはZynqチップ(FPGA + デュアルコアARM Cortex-A9)1個と、メモリ(DDR3, μSD)、通信インタフェース(miniPCIe, Ethernet, USB, Pmod, JTAG)、およびマルチメディアインタフェース(HDMI, オーディオ, CMOSカメラ)が搭載されています。

 

アルデックについて

アルデックは米国ネバダ州ヘンダーソンに本社を置く、エレクトロニクス・デザイン検証のインダストリ・リーダです。RTL設計、RTLシミュレータ、ハードウェア・アシステッド・ベリフィケーション、SoC/ASICプロトタイピング、デザインルールチェック、CDC検証、IPコア、要求ライフサイクル管理、DO-254機能検証、組込みソリューションおよび軍事/航空宇宙向けソリューションといったパテントを取得したテクノロジを提供しています。http://www.aldec.com/

Media Contact:          
アルデック・ジャパン株式会社
宮島 健
03-5312-1791
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